3/14/2010

Spring forward, Fall back

今日からDaylight Savings Time(DST:夏時間)が始まりました。

ということは、時計の針を動かさなくてはならないわけですが、これがややこしくて、"進めるのか、戻すのか、どっちだっけ??”ってことになりがち。
(・・・だと思う。うちだけじゃなく。)

アメリカでは、これを、
"spring forward, fall back"
(スプリング・フォーワード、フォール・バック)
と覚えるんだそう。
"春は時計を1時間進めて、秋は時計を1時間戻す"というわけです。

ゴロがいいので、何度か言ってると、覚えられそうな気がします。

そういうわけで、時計を1時間進めることから始まった今日は、Daylight Savings Timeの始まりにふさわしく、1日中いいお天気。
陽射しにも、冬とは違う明るさと力強さがあって、
こんなのを外で食べながら、
しみじみと季節が代わったことを実感したのでした。





ここからは、DSTとは直接関係のない、本の話。


時計を進ませながら、少し前に読んだ、浅田次郎さんの短編小説集「五郎冶殿御始末」を思い出しました。
これは明治維新の際の史実を基に、侍を主人公に描かれたもの。

この中に、"時間"と"暦"を扱った小説があります。
明治政府が、不定時法と太陰暦を廃止して、
代わりに、定時法と太陽暦を導入した際のお話です。

この本を読むまで、明治時代の、いわゆる「近代化」って、結果(しかも、良い所)だけを見ていて、その実情というか、変化の過程を意識したことってなかったんですよね。
なので、この小説は、それが垣間見えて興味深かったです。

それはさておき。

"時間"や"暦"って、毎日の生活に溶け込んでいて、明日も明後日も、来年も10年後も同じように使えると思っていて、疑いなく拠り所にしているところがありますよね。
でも、実際は、時間も暦も、人間が便宜上勝手に決めているだけのものなので、いつ変わってもおかしくないし、勝手に1時間進めてみたり、戻してみたりだって簡単に出来ちゃう。

そう思うと、すごく儚い感じもしますけど、
一方で、とても自由な感じがしなくもないわね、と思ったりしたのでした。

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